脳神経外科外来の中で頭痛についで多い受診のきっかけだと思います。「頭だから何かあってはいけない」とのことでしょう。
しかし、実際に頭をぶつけて脳に何かおこることはほとんどありません。
脳は頭蓋骨という堅いヘルメットに覆われており、そう簡単に壊れるものではありません。
では、どのような判断基準で受診したらよいでしょうか?
子供の場合
元気がない、すぐ寝てしまう、何回も嘔吐する(1、2回の嘔吐は問題ありません)、けいれん(ひきつけ)がある、傷がある
大人の場合
意識が悪い、受傷時の記憶がない、頭痛が増悪する、何回も嘔吐する、手足が動かない、しびれがある、けいれんがある、傷がある
頭をぶつけた方で1~2か月後に歩行障害、言語障害、認知機能低下を認める方がいます。慢性硬膜下血種が疑われますので受診をお勧めします。
検査方針
上記のような症状を認めている場合にはMRIの検査を行います。明らかな外傷がある場合は頭部X線検査を追加します。